「大丈夫」って、大丈夫? 2020/1/19

先日、電車の中での出来事です。

杖を突いたご年配の男性が乗ってきました。

優先席に向かうと、そこにはスマホをいじっている若者が4名、既に座っています。

一人が気付いて席を譲ると、男性は「有難う」と言って席に座り、隣に座っている制服姿の女性に声を掛けます。

「君はどこの学生だ?」

「あ…別に…」

「どこの学校の学生かと聞いているんだ」

「…大丈夫です」

「何が大丈夫なんだ!」

女子生徒の気持ちも分かります。

それ以上に、私の内臓が熱くなり、男性のお気持ちがわかりました。

何を言っていいかわからなくなると「別に」と言う人、大人でもいます。

そして、特にお若い人は「大丈夫です」を実によく使います。

レストランで「お水お注ぎしましょうか?」「大丈夫です」

「コーヒーにお砂糖やミルクはお使いになりますか?」「大丈夫です」

他にも沢山。

そして、この文章を読んでも、何の違和感も持たない人も多いことでしょう。

「大丈夫」とは、 一(名 ) 「だいじょうふ」とも〕 立派な男子。 「堂々たる-」
(形動 ) [文] ナリ  ① 危険や心配のないさま。まちがいがないさま。 「彼に任せれば、もう-だ」  「物を載せても-なようにしてくれ」 ② きわめて丈夫であるさま。非常にしっかりしているさま。 「もうもう気を-におもちよ/人情本・梅児誉美 初」 
三(副 ) よい結果になることを信じ、それが確かであることを保証するさま。まちがいなく。 たしかに。きっと。 「彼なら-成功する」
出典 三省堂大辞林 第三版について   

辞書に記載される意味合いで、何十年と「大丈夫」を使い聞いてきた人間には、 今の若者がよく使う「大丈夫」は、理解しがたい場面が多々あるのです。

言葉は、変わっていきます。

でも、変化の間(はざま)で、その間を取り持つ世代も必要なはずです。

「何が大丈夫なんだ!」と戸惑う世代と、「大丈夫です」と、こわごわ呟く若者をつなぐ通訳者。

言葉を選ぶ話し方をしていると、自然とあなたが、その世代や人の違いを橋渡し出来る、世の中になくてはならない存在になっていきます。

2月の話し方ワークショップは「言葉の選び方」です。

言葉一つで、あなたの品格が変わります。

言葉一つで、あなたの心持も変わります。相手の受け取り方も変わります。

あなたの人生をより豊かにする言葉選び、楽しく身につけましょう。

2月8日(土)江東区文化センター1階運営室

13:30~15:30

参加費:3,500円

お申し込みはws@koikekana.com

お名前・お電話番号・話す事へのお悩みがあれば簡単にお書き下さい。

また、ご希望の方には、ワークショップ終了後個人相談お受けします。

あなたが言葉を変えて人生を豊かにすることで、きっと、世界は平和になっていきます。

たかが言葉、されど言葉!です。




小池可奈

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